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Profile

菅野

菅 野 佐百合

  • 東北薬科大学 薬学部 製薬学科
    卒業
  • H13年度 薬剤師研修センター漢方薬生薬研修会 試問 合格
  • 薬局「秀ハーブラウンジ」
    取締役社長 管理薬剤師

■調剤業務に従事する傍ら、漢方薬・ハーブの研究を行う。
■自然療法・アロマテラピー・カウンセリング・フラワーエッセンスを学ぶ。
■漢方の希釈をマイペースで研究中。
著書に「超微量漢方パワーの奇跡」<廣済堂出版>、「難病を癒す免疫療法」(共著) <廣済堂出版>がある。

カウンタ
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2015年01月30日

現代医学では治療法がありません。

P1030794.JPG
現代医学では適切な治療法がないもの。

それは、病後の回復促進です。
15年前、母がくも膜下出血になり、手術しました。
本来なら60%以上が命を落とすのですから、手術し助かったことはとても幸運なことです。
しかし当時、治療さえすれば退院後はサクサク元通りに生活できると、信じて疑わなかった私・・・。
ここに大きな落とし穴が!
もちろん、かなりの難手術をしてくださった先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。
しかし、退院して帰宅すると・・・。
何もできない。
トイレにも行けない。
足が遅くて、たったトイレまでの距離ですが、間に合わず大も小も漏らす。
ついでに漏らした大には、食べたものがそのまま。
つまり、消化吸収できてない。
そして、椅子から立ち上がるのもやっと。

そう、現代医学にとって、病後の回復には適切な治療法がないのです。
しかし病気から日常生活への橋渡し、つまり最後の仕上げは、漢方の得意分野!!!

そのような和漢薬のひとつに杜仲(とちゅう)があります。
杜仲はトチュウ科トチュウの樹皮を乾燥したもの。

文献によると
「虚弱病態ラットにおいて、肝タンパク質合成および糖代謝機能の改善、腎臓および腸における排泄と呼吸の調節、さらに免疫機能および虚弱病態の改善作用を示唆する形態学的所見が認められている。(馬 永華、他:和漢医薬誌、4:26、1987)」

2015年01月29日

homeostasisと活血剤

P1030789.JPG
厳しい環境の中、内的環境を一定に保ち続けるには和漢薬が役立ちます。

homeostasisとは恒常性のことをいい、生体の体内環境を一定の状態に保ち続けることをいいます。
このhomeostasisには幅があり、過度の侵襲や幅の狭さで、死亡してしまうことも!
また繰り返しのゆさぶりで、体内環境を一定に保てなくなることもしばしばあります。

インフルエンザウイルス
ノロウイルス
過労
食品添加物
汚染物質
対人関係
気温変化
低気圧

考えただけで疲弊しますが、和漢薬の活血剤はhomeostasisを一定に保ちます。

文献によると
「漢方薬特に活血剤の中にはこうしたhomeostasisをうまく保つ、それからirritationのようなものに対して神経的な閾値をあげているというような機序を有し、非特異的な刺激に抗して生体を保護しているという作用をもつものもあると考えられる。(漢方薬理学 p67 南山堂)」

活血剤も清熱活血剤と温経活血剤があるので、同じものをずっと飲み続けるのは要注意。
清熱活血剤には地黄、芍薬、牡丹皮があります。
温経活血剤には人参、附子、川芎などがあります。

天気予報では雪が降るそうなので、活血剤で体内環境を保護しなければ・・・。

2015年01月28日

芍薬ペオニフロリンの空間認知障害の改善

P1030788.JPG
認知症に有効という報告が多くなりましたね。

あと5年、2020年には65歳以上が全人口の26,9%になります。
日本の平均寿命は男性79,55歳、女性86,3歳ですが、バリバリ働ける人の年齢ではありません。
認知症や寝たきりなどの要介護者を含めた数字です。
健康で過ごすことができる健康寿命は、男性70歳、女性73,62歳となります。
それでしばしば「認知症に効く漢方ないですか?」ときかれますが・・・。

文献によると、当帰芍薬散や黄連解毒湯にそのような作用が報告されているそうで、最近では抑肝散が爆発的ブームですね。

実験動物で検証するときは、スコポラミン投与のラットに8方向放射線状迷路に置いての空間認知能力を試験するそうです。

文献によると
「当帰芍薬散は8方向放射状迷路においてスコポラミン投与により起こしたラットの空間認知障害を顕著に改善し、ラットの大脳皮質前頭葉においてスコポラミンにより生じるアセチルコリン含有の低下を阻止する。(藤原道弘:神経精神薬理、12:217、1990)」

そして四物湯でも空間認知障害が改善しました。
文献によると
「四物湯の構成生薬についてそれらの単独作用を検討した結果、芍薬と当帰に改善作用が認められた。
そこで芍薬の主成分であるペオニフロリンの影響を試験したところ、少量で空間認知障害を改善することがあきらかになった。(Ohta H , Ni J-W , Matsumoto K , et al : Pharmacol Biochem Behav 45:719,1993)」

芍薬・当帰ね!
私の方向音痴も治るかしら・・・。

2015年01月27日

coagulationではなくstasis 瘀血(おけつ)の概念

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冷え解決は瘀血(おけつ)を学ぶことから。

微小循環系は直径8μmで、人体の90%を占めます。
そこをスムーズに循環することで、栄養の運搬・老廃物の回収などの生命活動が行われます。

冷えの原因は簡単ではありません。
微小循環がスムーズなら手足はポカポカ温まり、お腹が冷えることもありません。
微小循環がスムーズではない、つまりstasis(血行停止)が、冷えの原因のひとつ。

微小循環障害はstasis(血行停止)かdisseminated intravascular coagulation(凝固)か?

文献によると
「微小循環がstasisに至ると、赤血球の膜の緊張が悪くなって、互いに凝集して一見coagulationのように見える。そのため、アメリカのSchneider一派はstasisをdisseminated intravascullar coagulation(DIC)と命名した。
が、これはcoagulationではなく赤血球の膜の緊張が失われた凝集aggregationである。したがってこの変化は可逆的であり、このときプレドニゾロンを投与すると、再び赤血球膜が緊張を取り戻して血流が再開する。また、グリチルリチン(甘草の主成分)を主成分とする薬剤を投与した際にも同様の効果が観察される。
このように微小循環レベルではDICとよばれる状態は可逆的で実はstasisであることがわかる。(漢方薬理学 p60 南山堂)」

赤血球膜の緊張が失われるということで、「広義の活血」が必要であることがわかります。
冷えもその傾向がありますね。
それに対応する生薬は、桃仁、川芎、紅花、芍薬、丹参などがあります。
瘀血の改善には「膜の緊張を取り戻す」ことが大切。

2015年01月26日

牡丹皮 芯を抜く謎

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牡丹皮(ぼたんぴ)は謎の生薬です。

牡丹皮はボタン科ボタンの根皮。
月経不順に使われ、そのほか頭痛、目の充血、打撲にも使われる生薬です。
写真で見るように、牡丹皮は真ん中に穴が空いています。
これは初めから空いていたのではなく、人工的に心を抜いて空けたのです。
以前ビデオでその様子を見ましたが、これがとても手間のかかる作業で、職人技。
口で芯をくわえ、一気に抜きます。痛そう・・・。
今では職人さんが減少し、機械で芯をぬいているそう。
牡丹皮の芯をなぜ抜くのか、なかなか検証例が見つかりませんでしたが、見つけました。

文献によると
「牡丹皮の修治について化学的な検討を行った。まず、奈良県産のボタン根を根皮と根木部に分け、それぞれの含有成分を詳細に検討した。ついで、HPLC定量法を開発して、それによりモノテルペン配糖体、ペオノール配糖体およびタンニン類を比較分析した。
その結果、ボタン根皮に存在するpaeonoside,benzoyl-oxypaeonoflorinおよびgalloyl-paeoniflorinが根木部には認められず、また、apiopaeonosideやpaeonolideの含量は、根木部では根皮に比較して著しく低く、モノテルペン配糖体の含量も根木部では低い。しかし、pentagalloyglucoseなどのタンニン類の含量は、根木部において高いことが判明した。(吉川雅之、北川勲:現代東洋医学、15(1):95,1994)」

つまり、芯には有効成分がほとんどなく、胃粘膜を荒らすタンニンが多いので除去していたことが判明しました。

2015年01月23日

インフルエンザ825万人の大流行ですが・・・

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虚弱体質の幼児でも、12月から漢方を飲んでいたので、インフルエンザも風邪もひいていません。

地域によって違いますが、東京都内は高校生まで医療費負担が0割の地域が多数あります。
無料なので、子供(?)はたびたび病院にかかり、大量にお薬をもらいます。
熱もないのに解熱剤、咳が出ていないのに鎮咳剤・・・小さいときからこんなに飲んで大丈夫かな?と心配になるときもあります。
お薬手帳を見ると、毎週毎週風邪で処方薬をもらっているケースが、珍しくありません・・・。

私が子供のころは簡単には病院を受診せず、宇津救命丸を飲んで、風邪をひいたときだけヨーグルトやオレンジジュースを飲ませてもらい、ワクワクしていました。

12月に2歳にならないお子さんのご相談がありました。
2週間に1回は風邪をひき、肺炎で入院し、気管支ぜんそくも発症。
(上のお子さんの時もうちの漢方で改善したので)なんとかなりませんか?

手が小さすぎて経絡測定するのがやっとでしたが、かなりの虚証で合う方剤がみつかりません。
生薬で検証すると「乾姜(かんきょう)」で、冷えがかなり内部にあるようです。
それと健康増進のサプリで反応したので、1か月これでやってみることになりました。
病院だと無料だけど、うちは有料で、しかも高価です。

1か月後の今日、再びやってきました。
「この1か月、風邪をひいていません。」

インフルエンザ825万人の大流行ですが、虚弱体質であるにもかかわらず、インフルエンザはおろか風邪をひかないなんてすごいことなんです。

私は漢方などを販売するとき、「効きますよ!」とか「治りますよ!」ということは話しません。
よく暗示効果があるから「効きますよ!」と言ったほうがいい、という人もいます。
「菅野さんは治る!と言ってくれない」と、怒り出す人もいます。

私は何というかというと…
「まったくのまないより、マシです。」
「効果は実感できないけれど、周りの人がかぜをひいても、なぜか私はかぜをひかないわ~、という程度です。」

でも、この言葉は奥深いのです。
これって、すごいことなんです。
ノーベル賞ものです。
風邪の予防薬なんて存在しませんから。
最近も、
「菅野さんの言っていた意味、よくわかったわ~。」
と話してくれた人がいました。

2才にならないお子さんのお母さん、上のお子さんの経験で、それがいかにすごいことか理解できたので、有料(高価!)ですが利用したのだと思います。
顔色もよくなって、よかった。!(^^)!

2015年01月22日

危険!手足の温かい人の冷え

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手足が温かい人の冷え、自覚症状がなく、他人もわかりにくいので厄介です。

「風邪は治ったけれど、すっきりしない」
そのすっきりしない感は、がまんできる程度ではなく、かなり重度のすっきりしない感でした。
病院で薬をもらっているけれど、漢方ももらっているけれど、だるさが続くそうです。
血液検査は異常なし。
それで、経絡測定で合うものを探してほしいということでしたが・・・。

経絡測定すると、すべての経絡が滞っている状態です。
これではいくらよい薬を飲んでも、消化管吸収できないし、老廃物の排泄もうまくいきません。
でも手足は温かいので、本人も私も冷えはないと判断。
温かい服装でしたし・・。

ありとあらゆる生薬、方剤、サプリをチェックしましたが、すべて反応なし。
過労であることはたしかです。

少し気になり内くるぶしのそばの三陰交という場所を、カイロで温めてみました。
すると・・・・。
がんこに滞っていた経絡が、流れ始めたのです!!!
手足が温かくても、「冷え」だったのです。

この状態だと、合うものがすぐに見つかります。

その後もこのような人が続きました。

手足が冷たい人は、すぐに方剤が見つかります。
しかし手足が温かくて経絡が滞っている人は、冷えに気づけないため、難易度が高!
血液検査にも異常が見つからないので、本当に本当に難しいです。

原因と対処法が見つかり、みんなニコニコで帰るので、こんなとき私もうれしくなります。

2015年01月21日

延胡索tetrahydropalmatine中枢抑制作用

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中枢神経のお手入れは大切です。

中枢神経とは、脳と脊髄のことをいいます。
過剰なストレスを受け続けると、この中枢神経に大きな負担がかかります。
すると、糖尿・高血圧・各種感染症が発症しやすくなり、免疫力も低下・・・。
もちろん精神神経疾患も発症しやすくなります。

うつもそのひとつ。
現在その治療は抗うつ剤を使用します。

なんとか予防法はないものか・・。
つまり、中枢神経のお手入れですね。
生薬では、精神・神経系疾患に使われるものが多数存在します。
その中のひとつに、延胡索(エンゴサク)があります。
これは中枢神経全体を抑制するのですが、連用してもモルヒネのような耐性は生じません。(文献より)
ちなみに危険ドラッグや覚せい剤は中枢神経を破壊するので、脳溢血より恐ろしいです。
自分だけでなく他人の命を奪う行為もおこるので、「ダメ!絶対!」です。(今日も事件がありました。)

さて延胡索ですが、これはストレス性の胃炎に使われる「安中散」にも配合されていますね。
延胡索の成分にtetrahydropalmatineがあります。
文献によると
「tetrahydropalmatineの作用点はいまだ明らかでないが、抑制作用は中枢神経全体におよぶらしい。tetrahydropalmatineはマウスにおいてヘキソバルビタールの睡眠時間を著明に延長し、マウスの自発運動を抑制するとともにアンフェタミンによる運動興奮に拮抗する。またネコの条件回避反応は抑制され、サルの攻撃行動も鎮静する。(Hsu and Kin KC : Arch Int Pharmacodyn Ther 139 : 318, 1962)」


2015年01月20日

精神・神経疾患の生薬 酸棗仁

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生薬で予防しましょう。

がんばっている人たちは、なかなかストレスに気づけなかったり、うつ傾向を自覚できないため、ある日突然ダウンすることがあります。
今の時代を生き抜く大切なことは、自分のからだの声を慎重に聞く技術が必要です。
なんとなく人に会うのが億劫、不眠、悩み事を何度も考え込んでしまう・・・これが信号です。

精神神経疾患の生薬に酸棗仁(さんそうにん)があります。
酸棗仁はクロウメモドキ科サネブトナツメの種子。

文献によると
「成分ではcyclopeptideであるsanjoinineAに鎮静作用がある。(Ham BH and Park MH : Arch Pharm Res 10:203、1987)」

早めに気づき、発症前に生薬でケアすることがポイント。

2015年01月19日

黄耆γ‐aminobutyric acidについて

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γ‐aminobutyric acid=γー酪酸=GABAについて。

寒いのと忙しいのと受験期などもあり、無自覚のうつが増えています。
うつは心の病気ではなく、単純に神経伝達物質が枯渇する病気です。
枯渇の原因は、使い過ぎ。
お小遣いと同じですね。
神経伝達物質が枯渇すると、脳からの命令が体に伝達できなくなります。

脳内にGABA受容体があります。(ほんとうはもっと複雑ですが・・。)
GABAはGABA受容体に結合して、興奮を抑制します。
しかし結合できないと、神経伝達物質の阻害がおこり、不眠、不安感、緊張、血圧上昇などが出ます。
このようなときに使用するのが、ベンゾジアゼピン系の医薬品(エチゾラムなど)で、ベンゾジアゼピン受容体に結合して、GABAの薬理作用を増強します。

このGABAを含む生薬の一つに「黄耆(おうぎ)」があります。
黄耆はマメ科キバナオウギの根。

文献によると
「黄耆水性エキス、エタノールエキスをウサギ、イヌ、ネコに静脈投与すると血圧が下降するが、アトロピン前処理や両頸動脈迷走神経切断の影響を受けない。(寺田文次郎、他:日薬物誌、18:40、1934)また、血圧下降作用の本体はγ‐aminobutyric acidである。(Hikino H , Funayama S and Endo K : Planta Med 30:297、1986)」

他にも牛膝(ごしつ)がγ‐aminobutyric acidを含有します。
ベンゾジアゼピン系の医薬品は長期連用で依存性が問題になっているので、普段から生薬でGABAを補給するとQOLを向上することが期待できると思います。
生薬ではないですが、ある健康食品のGABAでひきこもりが改善したケースもあるんですよ・・。(時間はかかりましたが。)

2015年01月16日

免疫力を上げてはいけないと思って・・

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自己免疫疾患って、免疫を上げてはいけないのかな~という質問にクイズ形式でお答えします。

上の絵は、萩原清文 作画 多田富雄・谷口維紹 監修 「マンガ免疫学」哲学書房 p15.
マンガとはいえ、作画・監修とも東大医学部の大先生方が執筆された、正統派の免疫学の本です。
文字だけだとイメージが湧きにくいですが、マンガだと細部にわたって理解しやすい。

自己免疫疾患には、リウマチ、膠原病、潰瘍性大腸炎などなど多数あります。
それらの原因物質は自己反応性T細胞などの自己反応性の免疫細胞です。

通常、免疫細胞は自分の体を攻撃しません。
なぜなら免疫とは非自己を排除するしくみだからです。
非自己には以下のものがあります。

インフルエンザウイルス 細菌類 がん細胞 ウイルス感染細胞 などなど

クイズ1)免疫細胞が非自己を排除するために一番大切なことは、なんだと思いますか?
答え)  自己と非自己を見分けること。

つまりインフルエンザウイルスなど自分の体ではないものを見分ける力が大切です。
これができないと、自分の体にまで反応し、攻撃し、自己免疫疾患が発症します。

クイズ2)免疫細胞はどうやって自己と非自己を見分けられるようになるの?
答え) たとえば未成熟の免疫細胞のT細胞は、胸腺という場所でチェックを受け、自己に反応するものは有害なのでその場で破壊されます。その数、なんと95%!
これがアポトーシスといって、正常な生命活動が行われるための、管理・調節された細胞の死です。
結論として、たった5%しか正常な免疫細胞になれないのです。

そしてやっと上の絵の説明に入ります。
このようにして5%の免疫細胞は非自己を排除するために体内へ送り出されます。
しかしごくまれにアポトーシスが障害されて、有害な自己反応性の免疫細胞が生き残るミスが生じます。
この有害な自己反応性免疫細胞が、自己免疫疾患の原因物質です。

クイズ3)自己反応性免疫細胞を抑えるために免疫抑制剤を使うのだから、漢方などで免疫を上げてはいけないんじゃないの?
答え)もちろん、免疫抑制剤は自己反応性免疫細胞を抑制するために大切です。
しかし、免疫力を上げると言われている和漢薬は免疫抑制剤を拮抗しないという検証があります。
免疫抑制剤によって正常な免疫細胞まで抑制されるのですから、インフルエンザや風邪を発症しやすくなります。しかし和漢薬などを併用することで、これらを防御する力が強まります。

ごちゃごちゃしてしまい、すみません。
自己免疫疾患は、アポトーシスの障害が原因のひとつです。
免疫力を上げたことが原因ではありません。
免疫力を上げるというより、「免疫賦活」といったほうがわかりやすいかな。
これからは、「免疫賦活」という単語で説明しますね。

ざっくり説明すると、自己免疫疾患はアポトーシスの障害で発症し、治療には免疫抑制と同時に免疫賦活が大切である。

免疫力を上げてはいけないという誤解のもと、夜更かし・深酒・過労などしないように!


2015年01月15日

熱寒と実虚

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薬理学的裏付け

「証」という概念は西洋医学にはなく、個人個人の体調をとらえるのに便利な分別法です。
西洋医学の苦手分野は「免疫」と、冷えを含む「自律神経失調症」。
一方漢方の得意分野は「免疫」と冷えを含む「自律神経失調症」。

お客様も
「年末年始、ずっと(微量漢方の)麻黄湯をのんでいたので、風邪をひきませんでした。」
西洋医学で予防に抗生物質・解熱剤・鎮咳剤を飲み続けて予防するなんて、ありえませんよね。
でも、漢方なら可能です。

文献によると、「附子の薬効から、自律神経機能が寒熱に、免疫抵抗性が虚実に対応する可能性を仮定できた。(木村正康 漢方薬理学 南山堂)」

この検証は糖尿病態マウスの交配からはじまる大変手間のかかるものなので、すべて説明することは難しいのですが、熱寒実虚の可能性を仮定できたということは、すごいことだと思います。!(^^)!
この理解が広まれば、「私は虚証だから桂枝湯飲んでおこう」とか、「自律神経失調気味で興奮気味だから加味逍遥散飲んでおこう」と、病気発症前に漢方を飲むことが普通になるのでは・・・。

なにより病気にならないことが大事!!!
日本はあと5年で、超高齢化社会になり、すごいことになっちゃうんですよ。


2015年01月14日

末端冷え性

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冬真っ盛り、冷えている人が続きました。

冷えは女性特有のものかと思いましたが、男性も多いですね。
これだけ寒いと、室内外の温度差で自律神経が乱れるのでしょうね。
温度差だけでなく、深夜に寝たり食べたりという生活習慣も、自律神経の乱れる原因です。
漢方には気・血・水という概念があります。
血は血液。
水は血液以外の体液。
そして気は自律神経・免疫系・内分泌系を含んだ機能といわれています。

深夜の食事・PCなどは著しく自律神経の乱れを生じ、免疫を低下させ、ホルモンバランスまで悪化させます。
そして最近の男性(女性も)に多い冷え、それは気虚・陽虚からきているのをしばしば見ます。
つまり機能低下(自律神経の関与を推定)で末端が冷えている現象。
こうなると、附子剤でないと追いつきません。

文献によると
「温経作用の強い附子の主成分アニソダミンの微小循環改善効果については注目されており、実験的にも証明されている。(Zou AP , Parekh N and Steinhusen M : Int J Microcirc Clin Exp 9 : 285, 1990.)」

2015年01月13日

癌患者の免疫低下対策

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癌患者は免疫能が低下しており、半数以上が日和見感染により死亡するといわれているそうです。(漢方薬理学 南山堂より)

インフルエンザ真っ盛り。
リレンザ・イナビルなどの吸入を、発症48時間以内にすると、数時間でらくになります。
しかしそれは気道粘膜のインフルエンザウイルスが排除されただけで、からだのすみずみのウイルスは残りますから、油断禁物。
体の隅々のウイルスはどうやって排除するの?
休養を取り、自分の免疫力を使って排除しなければなりません。
どんなに医学が進歩しても、頼りになるのは自分の免疫のみ。

それでは、免疫能が低下している癌患者、リウマチ・アレルギーなどのステロイド常用者はどうしたらよいでしょう。
私もステロイド常用者のひとりですが、感染しません。
その理由は、漢方などで免疫を強化しているからです。

文献によると
「(がん細胞をマウスに移植後)漢方方剤の投与は抗がん剤のサイクロフォスファマイド処理により低下したマクロファージの遊走性や貪食能、殺菌能を正常レベルまで回復させる。(Matumoto T and Yamada H : J Pharm Pharmacol 47 152 , 1995.)」

つまり証にあう方剤を併用することにより、自己免疫疾患、抗がん剤による免疫力低下でも風邪・インフルエンザは克服できるのです。

2015年01月09日

「芍薬甘草湯」生薬は単独か併用か

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微量漢方の謎も実証される検証結果でした。

何かと話題の芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)。
痛みや痺れに即効性があるといわれ、頻用されている方剤です。
漢方方剤は防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)のように生薬を17種類使用するものもあれば、芍薬甘草湯のように生薬を2種類しか使わないものもあります。
方剤の特徴は、生薬を複合することで相乗効果が出るといわれていますが、それを実証した研究はない!といわれていますが、ありました。!(^^)!
しかもそのデータは、単独では効果がみられない濃度(超微量)で実験され、併用すると確かに効果が現れる、私にとってサプライズなおまけつきです。

文献によると
「カエル腓腹筋およびマウス横隔膜の摘出標本で、芍薬甘草湯方剤に神経筋シナプス遮断効果があることを確認した後、アセチルコリン(ACh)電位に対して芍薬と甘草とによる複合効果が電気生理学的に検討された。芍薬及び甘草がともに単独では効果を発現しない濃度範囲を用いて併用すると、神経筋シナプス遮断効果が現れることをみいだした。さらに、両生薬の有効成分paeoniflorin(PF)およびglycyrrhizin(GLR)を用いて同様な併用効果が用量依存的に証明された(写真のグラフ)(Kimura M,Kimura I and Nojima H : Jpn J Pharmacol 37 : 395 , 1985 )(高木 敬次郎 監修 木村 正康 編集 漢方薬理学)」

グラフからPF50μg/mLとGLR150μg/mLを単独で使用するとマウス摘出横隔膜のACh電位を抑制することができなかったが、併用すると完全に抑制できたことがわかります。
50μ、150μという超微量で生理活性があったことも!!!
これは実験に携わった先生方、文献をまとめた先生方は、活用にきづかれてないのでは・・・。


2015年01月08日

漢方の現実「非科学的視」

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現実は「漢方なんて信じない」と医師・薬剤師には言われ続けています。

処方箋でずいぶん漢方方剤の処方が増加しましたが、やはり現実は「信じない」。
信じる信じないという言葉は、目に見えないもの(例えば超能力、UFO、幽霊・・・)に使われる言葉ですよね。
漢方方剤は目に見えるものであり、薬価収載もされ、医薬品として認められているにもかかわらず、「信じない」といわれる理由、それは論理的、客観的、実証的ではないところにあります。

先ほど、綿棒を買いに来た人がいました。
レジを打って、商品を渡しておしまい・・・「風邪ひかないようにきをつけてくださいね。」とお釣りを渡したら
「耳の周りが急にぼ~っとして・・。頭全体もぼ~っとしてきて・・。」
これって無汗の代表的症状では?
ついでに経絡測定したら葛根湯証でした。
しかしもしドラッグストアーに行ったら綿棒購入して終わりだし、この段階で病院に行っても症状がないので「悪くなったら来てください。」と帰されてしまいます。
しかし漢方を学んでいれば、この症状の時の葛根湯を飲むタイミングがいかに大切かわかります。
頭のボ~をほったらかして数時間後には証が変わります。
それが太陽病です。
1個のウイルスは24時間後には100万個になるのですから、その前に対応することがいかに大切か、わかります。
でも残念なことに、これは経験的でしかありません。

「伝統理論や治療は世紀的スケールの長期にわたる帰納的経験則であるが、臨床的実用性に富む貴重な指針となっている。しかしこのような解釈で漢方薬の教義を経験的事実と容認してしまうと、現代では非科学的視されるのも避けられないので、一大仮説とみなした方が現実的である。(中略)漢方薬理学は多成分系の薬理作用として新しい命題を構築し解明していかなければならない。(漢方薬理学 高木敬次郎監修 木村正康編集 南山堂)」

解明していくことで、漢方方剤の可能性がまだまだ広がります。
薬学生とお話しする機会がたまにあるのですが、「今は漢方も西洋医学に生かせるように、(科学的な)研究がされています。」

解明が進むことで、風邪の予防がうがい・手洗いだけではなくなるでしょう。
仮説にしがみつきながら、未来に期待します。


2015年01月07日

附子 証を科学する

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あまりの寒さに、人参製剤だけでは温まらなくなりました。

来る人来る人、皆冷えています。
一番保護しなければならない場所はお腹。
お腹の冷えを自覚するのは難しいですね。
便秘・下痢していなくても、お腹が冷えている人が増加中。
冬の特徴です。
私はみんなに「腹巻するように」説明します。
それを守った人は、見違えるように改善しているんですよ!

そして夏と違い、人参だけで温まらなくなりました。
真武湯(しんぶとう)など温める力が強い附子剤が人気上昇中です。
真冬の証ですね。

証について面白い文献がありました。
附子の成分にaconitineとhigenamineがあります。
「副交感神経優先型のマウスと交感神経優先型マウスにおいて、aconitine除脈はいずれにもみられるが、後者の型の反応だけがhigenamineによって拮抗される。(Kimura I,Makino M, Honda R , et al :Biol Pharm Bull 1995 18 : 1356.)これは附子エキスを体質(証)によって使い分けてきたことを裏づけるのかもしれない。」

最近のインフル患者の増加に対して疑問があります。
世の中これだけ医学が発達し、衛生的になり、マスクも普及しているのになぜ増え続けるのか考えたことありますか?
私は交感神経・副交感神経の失調にあるように思えてなりません。
昼は交感神経、夜は副交感神経が優位になるのですが、睡眠不足がこれらの失調をおこします。
すると、どんなに良質の栄養を与えられても、菌に感染して敗血症で死ぬという(マウスによる)実験報告もあります。

2015年01月05日

フラボン類はインフルエンザウイルスを抑制する

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明けましておめでとうございます。

ただ今、インフルエンザA型が猛威をふるっています。
年明け早々、地域の休日のお当番で、終電に乗れないほどインフルエンザ患者が集中しました。
業務開始から15時間、水1滴、チョコ1粒口に入れられないほどの忙しさ!
はっと気づいたら、日付が変わっていました・・・。
発注、レセコン、薬歴処理を済ませ、業務終了すると終電なし。
でもでも、焦らない、焦らない。
昔取った杵柄というか、若い頃こういうこと、よくありましたよね!(笑)
そう、こんなときはスーパー銭湯で、サウナ&スパ&仮眠です。
真夜中の大通り、ひとりタクシーを拾い、近隣のスーパー銭湯へ。
サウナでひと汗流し、ひろ~いスパをひとり占め、ゆるゆるのスパ衣で仮眠室に倒れこむ・・・。
そして帰宅後、鍼の施術を受け、何とか元気を取り戻し、仕事始めを迎えることができました。

本題に入りますが、とにかくインフルエンザに感染しないよう、気を引き締めてお過ごしくださいませ。

文献によると
「フラボン類はインフルエンザウイルスを抑制する。(笵聖第、張宝発(訳):中薬学の臨床応用、p98、雄渾社、京都、1987)」

フラボン類で有名なのは、お茶(茶カテキン)、かんきつ類(ポリメトシキフラボン)、ピーマン・シソ(ルテオリン)、などです。
うがい・手洗い・湿度管理・空気の入れ替えもお忘れなく!