参加ランキング

クリックで投票になります。
1日1クリック有効です。

にほんブログ村 健康ブログへ

人気blogランキングへ

人気blogランキングへ
Profile

菅野

菅 野 佐百合

  • 東北薬科大学 薬学部 製薬学科
    卒業
  • H13年度 薬剤師研修センター漢方薬生薬研修会 試問 合格
  • 薬局「秀ハーブラウンジ」
    取締役社長 管理薬剤師

■調剤業務に従事する傍ら、漢方薬・ハーブの研究を行う。
■自然療法・アロマテラピー・カウンセリング・フラワーエッセンスを学ぶ。
■漢方の希釈をマイペースで研究中。
著書に「超微量漢方パワーの奇跡」<廣済堂出版>、「難病を癒す免疫療法」(共著) <廣済堂出版>がある。

カウンタ
現在、TB、コメントは受け付けていません。

« 2014年11月 | メイン | 2015年01月 »

2014年12月26日

加味逍遥散・五苓散・芍薬甘草湯

P1030768.JPG
お問い合わせ用

葛根湯・加味逍遥散・五苓散・芍薬甘草湯のお問い合わせが多く、年末の忙しさの中、同じことを何度もお話しする余力がないため、ブログを読んでいただければと、アップしました。
漢方方剤は証が合えば、すべての不快感を解消するすばらしい作用があります。しかし証が合わないと、効果がないばかりか不快な症状に襲われます。
証を考えず、「風邪には葛根湯」と決めつけるのは、非常に危険です。
例えるなら、火傷の人をお湯で温めて炎症を悪化させているようなものです。
また妊婦さんが飲んではいけない方剤、特定の疾患の人が飲んではいけない方剤が多数あります。
そして麻黄・半夏が入る方剤はドーピングに抵触します。(ドーピング防止ガイドブック2014年版 日本薬剤師会、長崎県薬剤師会、日本体育協会)

漢方薬のことを、正式には方剤といいます。
方剤はいくつかの生薬で構成されています。
それぞれの生薬は、いくつかの性質で分類されています。
一番基本的な分類は、冷やす性質の生薬、温める性質の生薬。
方剤を選ぶときは、まず使用する人が冷えているのか、熱(炎症)を持っているのか見極めてから選びます。
冷えている人には温める生薬、熱(炎症)を持っている人には冷やす(消炎)生薬で治していきます。
逆にすると、火傷をお湯で温めて炎症がひどくなるような事態に!
熱と寒・実と虚、そして病期、湿と燥、病の位置・・・・・などなど確認しなければならないことは盛りだくさん!
そしてやっと使用者に合う方剤が見つかります。
しかし病期によって、すぐ効くときと長期間かかるときがあり、また夏と冬では合う方剤ががらりと変化します。
冷たい物を食べたとき、熱い物を食べたとき、激しい運動をしたとき、ストレスなどで方剤も変化します。

ざっくり注意点をお話しすると
加味逍遥散は冷やす(消炎)方剤で、妊娠している人は飲んではいけない方剤です。

五苓散は冷やす方剤で、脱水しているお子さんは飲んではいけない方剤です。

芍薬甘草湯は冷やす(消炎)方剤で、乳がんの人は飲んではいけない方剤です。

昨日から大変厳しいお話が続き、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
漢方はきちんと選べば、本当に体がらくになります。
漢方に関心をもってくれた皆が、本当に体に合う方剤で元気に過ごしてもらえたら、本当にうれしいです。
そのためには、自分の体が冷えているのか熱(炎症)を持っているのかなど、的確に相談できるところで方剤を選んでください。
日本中に、素晴らしい先生がたくさんいらっしゃいます。
店は29日までですが、29日は朝からずっと予約で忙しいため、今年のブログはこれで終了します。
どうぞよいお年をお迎えください。

2014年12月25日

葛根湯飲んではいけない人

P1030764.JPG
葛根湯(かっこんとう)加味逍遥散(かみしょうようさん)五苓散(ごれいさん)芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)の問い合わせが多すぎるので、今日は葛根湯の説明をします。

葛根湯は風邪の代表的な方剤ですが、証が合わないと効かないばかりか体をこわします。
実際に葛根湯を飲んで動悸・めまい・吐き気が出た人を多く見てきました。(私が販売したものではありませんが。)
また処方箋の患者さんに「何か飲みましたか?」とたずねると、先週から皆が皆「葛根湯」と答えます。
葛根湯飲んだのに病院へ行ったということは、葛根湯が効かなかった証拠です。

傷寒論という、紀元300年くらいの中国の医学書があります。
ここに記載されている葛根湯の条文は
「太陽病項背強ばりてしゅしゅとし汗なく悪風するは葛根湯これをつかさどる。」
太陽病・・・風邪の初期段階。6つの病期の一番目。
しゅしゅ・・・机のように固い状態

つまり風邪のひきはじめ(熱・咳・くしゃみなどの症状がまだ出ないとき)、背中が机のようにカチカチで汗が出なくて寒気があるときは、葛根湯が効きます。

熱・咳・くしゃみなどの症状がでてからは、効かない場合が多いです。
汗が出る人は、使用してはいけません。
妊婦さんも使用してはいけません。
乳癌の人も使用してはいけません。

また、寒気がなくて熱で苦しい人も悪化します。

漢方方剤を選ぶときは、証と病期でえらびますが、葛根湯は証は寒実、病期は太陽病です。
これを説明するにはかなりの時間を要するので、ここではご勘弁を・・・。
証と病期は生活習慣でコロコロ変化するので、同じ方剤を長期間使用し続けるのもおすすめできません。

2014年12月24日

どうする?認知症増加傾向

P1030763.JPG
深刻な状況です。

現在認知症患者は460万人、前段階も含めると、人口の1割弱になります。
財務省は介護報酬の引き下げを検討中ですが、現実は厳しく、施設定員の10倍の人数が待機者数です。
今後待機者数が増加すると、介護離職による税収減少がますます増え、負のスパイラルに・・。
つまり、私たちの年代が認知症を発症しても、施設入所は不可能です。
それには、どうしたらよいでしょう。

最近の研究で、認知症の原因が明らかになりました。
それは、高血圧・糖尿病・高コレステロールです。
それなら、予防することが可能です。

血糖値を下げる生薬のひとつに、山薬(さんやく)があります。
文献によると
「(山薬の成分)discoranC,anemaranC,arboransA,Bはアロキサン糖尿病マウスの血糖を下降する。(Hikino H,Konno C, Takahashi M , et al :Planta Med 52:168, 1986 )」

山薬は血糖値を下げるだけでなく、過酸化脂質やトリグリセリドも阻害します。
方剤では八味丸(はちみがん)参苓白朮散(じんりょうびゃくじゅつさん)に入ります。

2014年12月22日

インフルエンザ薏苡仁arabinogalactanの抗ウイルス作用

P1030762.JPG
インフルエンザA型が大流行です。

この寒波ですから、例年より1か月早く、インフルエンザの季節が来ました。
予防はなんといっても、免疫力を上げること。
おすすめのひとつが、薏苡仁(ヨクイニン)です。
薏苡仁はイネ科ハトムギの種子。
薏苡仁だけでなく、黄耆(おうぎ)甘草(かんぞう)艾葉(がいよう)田七人参(でんしちにんじん)川芎(せんきゅう)当帰(とうき)防風(ぼうふう)などの免疫活性成分は共通してarabinogalactanという多糖類です。

文献によると
「薏苡仁エキス錠をヒトに経口投与すると、末梢血中のナチュラルキラー細胞CD16⁺CD57⁻、細胞障害性T細胞CD3⁺CD56⁺の比率が増加し、抗ウイルス作用、抗癌作用の一部がこの細胞障害時の作用の増強によると考えられる。(金田達成、日高洋、柏井卓、他:臨床病理、40:179、1992)」

この多糖類のみを抽出し、手っ取り早く吸収できるサプリメントも大人気!
それから私の実体験ですが、加湿器を使用すると、かなりインフルエンザを予防することができます。
水分子にウイルスが吸着し、空気中を漂えなくなるからです。

2014年12月19日

狭心痛に使われる紅花tinctormine

P1030759.JPG
連日の寒さで、心臓に負担がかかるひとが目立ちます。

今日は立て続けに、心包経という心臓に関わる経絡が虚証の人たちが来ました。
いつもなら1月がピークのインフルエンザが、今大流行です。
寒さが1か月早くやってきたのでしょうか・・・。
本人も「自分が冷えているのがわからない」と話していました。
しかし紅花(こうか)・川芎(せんきゅう)など温める生薬入りの環元清血飲(かんげんせいけついん)を選ぶということで、冷えていることがわかります。
紅花はキク科ベニハナの花。
狭心痛に使われる生薬です。

文献によると
「紅花の60%アセトン抽出物から単離同定されたtinctormineは、イヌの単離心筋細胞のvoltage-clamp法により、Ca拮抗薬のジルチアゼムと同程度のslow inward Ca²⁺current抑制作用を有するとされる。(Meselhy M R,Kadota S,Momose Y,et al : Chem Pharm Bull 40:3355、1992.)」

この寒さはかなり心臓に負担を与えます。
物理的に効率よく温めることも大切。
冷えている人はたいてい足の内くるぶしから指3本上の三陰交(さんいんこう)を押すと「痛い!」と叫びます。
ここに靴下の上から貼るカイロを貼ってください。
注意点は、熱くなったらはがすこと。寝ているときははがすこと。
低温やけどするからです。
でもここを温めることで、心臓の負担が軽減します。

2014年12月18日

牛黄の中枢抑制薬増強作用

P1030758.JPG
高熱の風邪が流行っています。

てんかんの治療薬使用中の人、お子さんたちは、高熱による熱性けいれんを心配し、問い合わせがありました。
通常NSAID(非ステロイド性解熱鎮痛剤)を高熱になる前に使用すれば、痙攣を避けることができます。
しかし長期間抗てんかん剤をのんでいると、なるべくからだに負担がかからない方法で予防したいと、牛黄(ごおう)を使う人もいます。
牛黄は牛の胆嚢または胆管中にできた結石です。
鎮痙・鎮静・解熱・強心作用で有名です。

文献によると
「マウスに牛黄またはその水性エキスを経口投与すると中枢性興奮薬の作用発現が抑制され、逆に中枢性抑制薬の効果が増強される。(杉本重利:満州医学雑誌、33:1157、1940)」

牛黄は肝障害も抑制するので、多種類の薬を飲んでいる人におすすめです。

2014年12月17日

麦門冬が有効な咳

P1030756.JPG
咳に麦門冬(ばくもんどう)が使われますが、万能ではありません。

麦門冬はユリ科ジャノヒゲの塊根。
炎症を取り除き、潤いを与える働きがあります。
乾燥した炎症傾向の咳には効きますが、湿性の咳や冷えには効果がないばかりか、症状を悪化させてしまいます。
文献によると
「宮田らは水製エキスがモルモット気管粘膜の器械的刺激により誘発した咳を有意に抑制するが、上喉頭神経の電気的刺激で起こした咳に対しては無効であることを報告している。(宮田健、渕上淳一、甲斐広文、他:炎症、13:435、1993.)」

2014年12月16日

附子(ぶし)の修治による低毒化

P1030754.JPG
今日は寒いですね。

とにかく、皆冷えてます。
私は左右肩甲骨の間と三陰交(さんいんこう)にカイロを貼って、冷やさないように頑張っています。
2週間前に風邪をひき、その後咳が残り、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)で治まりました。
この時期の咳は、附子剤の入る処方がよく効きます。

附子は毒性が強い生薬ですが、熱を加えた炮附子(ほうぶし)は毒性が弱まるといわれています。
文献によると
「西洋では附子を毒物と捉え、神経毒の本体をaconitineであるとの認識が強い。漢方に用いる低毒化された炮附子中にはhypaconitineの含有量がaconitineの4倍も多く、その毒性は1/3~1/6である。(Kitagawa I,Chen ZL,Yoshihara M,et al :薬誌、104:867、1984)(漢方薬理学 南山堂)」

寒さ厳しいときの痛み、咳、悪寒には附子剤がよく効きます。

2014年12月15日

黄芩(おうごん)の催奇形成作用

P1030753.JPG
ラットによる検証ですが・・・。

赤ちゃんを希望する女性は、黄芩は避けたほうが良いと思います。
黄芩はシソ科コガネバナの根。
下痢・腹痛・胃腸薬として頻繁に使われる生薬です。
特に黄芩湯(おうごんとう)は、ノロウイルスの予防になるということで、希望する人が増えています。
また体質改善に頻用されている小柴胡湯(しょうさいことう)にも黄芩が含まれています。
しかし黄芩は、ラットによる検証で催奇形成作用の報告がありました。

文献によると
「妊娠7日目のラットに11日間連日、黄芩水エキスを経口投与し、妊娠20日目の胎児の状態を観察したところ、腰部 14助骨形成や尿路拡張などの奇形が投与量に依存して発生することが認められた。(Kim SH,Kim YH,Han SS,et al Radix in rats , Reprod Toxcol 7:73,1993)」

初回の女性のお客様には「妊娠中・授乳中・妊活中」というアンケートに答えていただいています。
しかしうちの店も創業16年、幼児だったお客様も今や適齢期。
改めて慎重に漢方方剤を選ばなければと、文献を読んで思いました。

2014年12月12日

柴胡saikosaponinの肝障害改善効果

P1030752.JPG
肝障害は飲酒の有無にかかわらず、増加しています。

肝障害の原因は、飲酒だけではありません。
過食、肥満、運動不足そして、ウイルス・薬物にも原因があります。
肝臓の働きは、代謝・解毒・消化液の製造です。
代謝によって、食べたものを動力源に作り替えます。
解毒によって、医薬品や添加物などを人体に負担ないよう作り替えます。
私たちの身体を守り、動力源を製造する化学工場が、肝臓です。
だから肝臓がないと、生きることができなくなります。
それには肝臓をメンテナンスすることが、大切。
柴胡(さいこ)のsaikosaponinは、肝臓を障害から守る働きがあります。

文献によると
「(saikosaponinは)D-galactosamin,四塩化炭素あるいはANT誘発肝障害に対して改善効果を示す。(有地滋:肝臓、19:430、1978)(Abe H,Sakaguchi M,Yamada M et al:Planta Med40:366,1980)」

柴胡は抑肝散(よっかんさん)小柴胡湯(しょうさいことう)、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などに含まれ、幅広く使われていますが、インターフェロンとの併用は避けてください。

2014年12月11日

乳癌によくない方剤

P1030751.JPG
豆腐や納豆レベルのはなしですが・・・。

乳癌の人の約6割はエストロゲンが原因の乳がんといわれています。
エストロゲンは女性ホルモンで、乳癌細胞のエストロゲン受容体と結びつき、癌細胞を増殖します。
このエストロゲンと似た化学構造をしているイソフラボンは、同様の働きで乳癌の人は避けたほうが良い成分です。
イソフラボンを含む一般的な食品が大豆です。
そしてイソフラボンを含む生薬が、葛根(かっこん)と甘草(かんぞう)です。
甘草がだめ!となると、使用する漢方方剤は限られますね・・・。
しかし大豆が原料の豆腐・納豆を食べたからといって、すぐにがん細胞が増えるわけではありません。
同様に、葛根・甘草が入った方剤を飲んだからといって、すぐにがん細胞が増えるわけでもありません。
長期間、大量に使用しなければ問題ありません。
寝不足の方が、ずっと怖いがん細胞増殖行為です。

私が一番お話ししたいことは、「漢方だから安全」と考えず、専門家に相談して慎重に選んでほしいということです。

2014年12月10日

山椒ヒドロキシβーサンショオールの拍動数増加作用

P1030750.JPG
寒い毎日、新発売のしょうが湯が完売です。

本日入荷のしょうが湯。
寒い中来てくださった方に、しょうが湯でおもてなしをしました。
するとすぐにぽかぽか体が温まり、2ケース完売!
このしょうが湯は、栃本天海堂が発売した商品で、かなりオリジナリティーがある商品です。
まず、甘さ控え目。
パッケージもおしゃれで、目を引きます。
そして、山椒(さんしょう)と高麗人参(こうらいにんじん)コラーゲンを配合しています。
つまり、大建中湯(だいけんちゅうとう)のようにお腹もあたためてくれるのです。

文献によると
「花椒の水およびメタノールエキスはマウス胎児由来の培養心筋細胞に対し、拍動数を増加させる。これらの活性成分としてHuangらは水エキスからヒドロキシ‐β‐サンショオール、キサントキシリンを、メタノールエキスからはヒペリン、ケルシトリンを単離している。(Huang X,Kakiuchi N,Che Q,et al:Phytother Res 7:41,1993)」

心拍数のゆるやかな上昇は、血行をよくし体を温めます。

2014年12月09日

大棗、配糖体の抗不安作用

P1030747.JPG
抗精神薬を飲むほどではないけれど、不安感が強い人におすすめ。

PTAなどで自己紹介するときつらい、朝起きると憂うつ・・・など、社会の中で生きていくのがきついとき、ありますよね。
過剰に人の目が気になり、委縮して自分の力を出せないとき。
そのようなとき、大棗(たいそう)を含む甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)、苓桂甘棗湯(りょうけいかんそうとう)は即効性があり、すぐに胸がす~っとらくになります。
人の目が気にならなくなります。
特に苓桂甘棗湯は大人気商品で、リターンが多いです。
私も朝がきついとき、これを飲むとなぜかパワーがみなぎります。
「これが切れていたとき、きつかった~。」と話す人も・・・。
だからといって、依存症などの心配は無用。

大棗はクロウメモドキ科ナツメの果実。
文献によると
「配糖体を含むエタノール抽出エキスは血圧下降作用・鎮静作用を示す。(Okamura N,Yagi A andNishioka I:Chem Pharm Bull 29:3507 ,1981)」

2014年12月08日

芒硝、硫酸ナトリウムの腸管内水分保持作用

P1030745.JPG
冬になると、女性の痔疾患の相談が増えます。

痔疾患とは、肛門のまわりに生じた疾患です。
私は肛門であっても「人体」の一部としかとらえていませんが、一般の女性はとても相談しにくいようです。
そのようなとき、「女性に多いんですよ」と話すと、安心して話してくれます。
寒くなると腸の働きが弱まり、便がこちこちに硬くなります。
それで排泄するときに肛門が裂け、裂肛(=切れ痔)になるひとが増加します。
特に女性は便秘が多く、妊娠・出産で痔疾患を発症する人も多いので、女性にポピュラーな疾患です。
予防は、便をやわらかくすること。
それに役立つのが、調胃承気湯(ちょういじょうきとう)を構成する芒硝(ぼうしょう)です。

芒硝は含水硫酸ナトリウムのことをいいます。
文献によると
「硫酸ナトリウムは腸壁から吸収されにくく、腸管内に大量の水分が保持され、腸内容物が薄められ、塩類下剤と同様の瀉下作用を示す。(小島喜久男、海江田信男、矢住涼子:日東洋医誌、10:23,1959)」


2014年12月05日

フラボン類のインフルエンザウイルス抑制作用

P1030742.JPG
インフルエンザ大流行です。

インフルエンザの治療薬はオセルタミビルリン酸塩、アマンタジン塩酸塩、ザナミビル水和物、ラニナミビルオクタン酸エステル水和物などがあります。
今は大部分がインフルエンザA型なので、オセルタミビルリン酸塩が処方されています。
これらインフルエンザ治療薬は発症48時間以内に使えば、すぐ効きます。
しかしインフルエンザの難しいところは、発症直後では検査が陰性となり、「また明日来てください」となります。
また48時間を過ぎると効果が出にくくなります。
そのようなときこそ、フラボン類の生薬がおすすめ。
荊芥(けいがい)桔梗(ききょう)黄芩(おうごん)丁字(ちょうじ)が有名です。

丁字の文献によると
「フラボン類はインフルエンザウイルスを抑制する。(笵聖第、張宝発(訳):中薬学の臨床応用、p.98,雄渾社、京都、1987)」
またフラボノイドのインフルエンザウイルス抑制作用に関する検証は、多く存在します。

2014年12月04日

呉茱萸isoevodiamineの抗侵害受容作用

P1030741.JPG
寒くなると、いろいろな症状が出ますね。

いつもなら1月がピークのインフルエンザが、1か月早い今、ピークを迎えています。
ちょうど2週間前に予防接種をしたので、私はそろそろ抗体ができていそうです。
今日は初っ端から「娘がインフルエンザにかかりました・・・。」と、家族の予防に微量漢方麻黄湯(まおうとう)が出ました。
麻黄湯はインフルエンザに有効という方剤なので、インフルエンザ患者のいる家族や職場では微量漢方の麻黄湯を飲むと予防になります。

インフルだけでなく、この寒波は様々な不調を作ります。
寒くなるとおこる便秘、腰痛、頭痛・・・。

このようなときにおすすめの生薬のひとつに、呉茱萸(ごしゅゆ)があります。
呉茱萸はミカン科ゴシュユの果実。

文献によると
「ウサギ歯髄電気刺激法でエタノール抽出物(0,1~0,5ml/kg)とisoevodiamine(0,1~0,5mg/kg)の静脈内注射により抗侵害受容作用が発現する。呉茱萸抽出物の抗侵害受容作用は、常温下より寒冷下で著しい。(山田有:岐阜医大紀要、5:269、1957)」

つまり、寒くなればなるほど呉茱萸の鎮痛作用が強まるということです。

2014年12月03日

茴香(ういきょう)油吸入適用で去痰作用

P1030739.JPG
茴香はアロマではフェンネルです。

作用も健胃作用ということでほぼ同じ。
この茴香油は、1968年に吸入による去痰作用が確認されています。
文献によると
「ウイキョウ油の吸入適用において去痰作用を確認した報告がある。(Boyd EM and SheppardEP:J Pharmacol Exp Ther 163:250,1968)」

鎮咳作用の効力はリン酸コデインの0,27~0,64倍と算出されています。ユーカリ油は0,37~0,64。(漢方薬理学 南山堂 p290,291)

アロマ、らくになりますよ!

2014年12月02日

桂皮エキスの鎮静作用

P1030738.JPG
介護のお話の続き

本当にこのところ介護で体調を悪くしている人が多くなりました。
施設に入っても、はじめは心配が尽きないようです。
「家に帰りたいんじゃないかな」「迷惑かけてないかな」
でも現代の施設は、介護・医療・理学療法・栄養のプロ集団です。
ドーンとお任せしましょう!
私も面会に行くたびに栄養士の先生が
「はじめは(ミキサー食)フルーツを1か月かけて固形にしていき、2か月目から野菜を徐々に固形で食べられるように訓練しますね。」と、詳しく説明してくださいました。
家ではそこまでできないので、感謝の気持ちでいっぱいです。
母は施設のリゾットがお気に入りで、「美味しいのよ~」とニコニコ。(た、たべてみたい。)
そして以前怒ってばかりで「おねえちゃん、鬼みたい」と母から言われていた私が、ニコニコ会えるようになりました。(母はトラブルメーカーだった時期あり。すんなりなじむ人はいないので、心配しないでください。)

施設に親御さんを入れたご家族が、すぐに元気になれるかというと、そう簡単に取り戻すことは不可能です。
在宅の期間にもよりますが、3年くらいかかります。
一番顕著に出る症状は、(漢方的にみると)脳の充血です。いろいろなことを頭でぐるぐる考え、たくさんの書類を書いているうちに、脳に熱を持ちます。
それで、桂皮を含む方剤を選ぶ人が目立ちます。

文献によると
「桂皮エキスは抗アレルギー作用、抗炎症作用、中枢抑制作用(解熱・鎮静作用)、および抗血栓作用などが報告されている。(漢方薬理学 南山堂 p129 )」

桂皮の鎮静作用でリラックスしてください。

2014年12月01日

芍薬paeoniflorinの中枢抑制作用

P1030737.JPG
現状は危機的です。

このところ介護をしている人のご相談が連日あります。
介護のご相談ではなく、貧血や高血圧・慢性疲労のご相談ですが、原因は在宅介護です。
私も在宅介護は7年経験しましたが、年数が上がるにつれて労力が強まり、24時間体制のため常に寝不足で、疲れがたまり怒りっぽくなります。自分ではコントロールできないんです。
最近の要介護3以上は昔よりレベルアップし、お仕事しながみるのは不可能です。
介護離職が増加すると、税収も激減します。
日本の将来のために特別養護老人ホームを増設し、待機ゼロにしてほしいと思います。

さて、介護している人の精神的サポートに、芍薬(しゃくやく)がおすすめです。
文献によると
「芍薬に含まれるpaeoniflorinは1~3g/kg i.p.で鎮静状態とヘキソバルビタール睡眠時間の延長がみられる。この作用はラットの脳室内に1~10mg投与しても同様に鎮静と睡眠状態が発現した。(高木敬次郎、他:薬誌、89:897、1969)」

デイサービスを嫌がっていた一人暮らしのお客様に、私からデイをおすすめしました。
「ひとりひとり血圧や体温など体調をチェックし、お食事も体調に合わせて出してくださるんですよ。お風呂も入れて、リハビリもできるんです。」と話したら、
「え~体調までみてくれるんですか?私、ただ行って遊ぶのかと思ってた・・・。」
そして行った日にお電話があり
「楽しかった~。」
デイサービスやホームは、たったひとりを大勢のスタッフ(医療・理学療法・栄養士・ヘルパー他)で支える専門家集団です。