参加ランキング

クリックで投票になります。
1日1クリック有効です。

にほんブログ村 健康ブログへ

人気blogランキングへ

人気blogランキングへ
Profile

菅野

菅 野 佐百合

  • 東北薬科大学 薬学部 製薬学科
    卒業
  • H13年度 薬剤師研修センター漢方薬生薬研修会 試問 合格
  • 薬局「秀ハーブラウンジ」
    取締役社長 管理薬剤師

■調剤業務に従事する傍ら、漢方薬・ハーブの研究を行う。
■自然療法・アロマテラピー・カウンセリング・フラワーエッセンスを学ぶ。
■漢方の希釈をマイペースで研究中。
著書に「超微量漢方パワーの奇跡」<廣済堂出版>、「難病を癒す免疫療法」(共著) <廣済堂出版>がある。

カウンタ
現在、TB、コメントは受け付けていません。

« 2014年06月 | メイン | 2014年08月 »

2014年07月31日

牛黄(ごおう)の強心作用

P1030510.JPG
疲労が激しい人は、これがおすすめです。

70代の女性。
ご主人が急逝し、心労と残務処理、夏の暑さも加わり歩くのがやっと。
「牛黄の微量漢方を飲むと、胸がス~っと軽くなります。」
きっと牛黄の強心作用で胸が軽くなったのでしょう。
牛黄の微量漢方を飲むと楽になるのはこの方だけでなく、多数いて、リターン率が高いです。
牛黄は大変高価な生薬で、原末で飲むと1か月5万円は下らないので、微量漢方で飲む方法は多くの人の役に立ちます。

牛黄は牛の胆嚢または胆管中に病的に生じた結石を乾燥させたもの。

文献によると
「マウス胎児心筋細胞培養系において、0,4mMCa²⁺を添加すると拍動細胞数、拍動率の低下を示し、20mMCa²⁺を添加すると拍動細胞数の低下、さらに拍動率、不整拍動細胞数の増加が誘発されるが、牛黄の水性エキスはこれらの作用を抑制する。(Takahashi K,Azuma J,Park S,et al:Res Commun Chem Pathol Pharmacol 63:317,1989.)」

こういうわけで、胸がス~っとします。

2014年07月30日

瘀血(おけつ)から夏風邪のパターン

P1030503.JPG
発汗で瘀血(おけつ)になり、夏風邪になるパターンが多いようです。

体調不良を訴えるお客様を経絡測定すると、肺経と心包経と心経が虚証のパターンが多くなりました。
虚証とはエネルギー消耗傾向のことをいいます。
つまり、栄養が循環していません。
栄養は血液で運ばれるので、運搬がうまくいかないことが考えられます。
そこで、さらに体に合うものを選んでみると、田七(でんしち)を選ぶ人が急増。
つまり、瘀血(おけつ)です。
瘀血(おけつ)の解釈は幅広いのですが、具体的な症状の一つが血の巡りが悪いということ。
また田七は健康食品ですから、法律的に効能効果を説明できないので、明確に説明できません。
ひとつだけいえることは、「今の時期に選ぶ人が多い」ことです。

瘀血(おけつ)と夏風邪のワンセットが多いということは、大量の発汗で血液が循環しにくくなり、免疫細胞も巡らないのでウイルスが増殖していることが考えられます。
根本原因は「脱水」ですね。
脱水というと水分ばかり補充しますが、脱水=水+電解質の流出ですから、塩などの電解質も取りましょう。


2014年07月29日

桔梗(ききょう)のマクロファージ貪食能亢進作用

P1030493.JPG
ヘルパンギーナが流行っていますね。

ヘルパンギーナは代表的な夏風邪のひとつです。
発熱、口腔粘膜に出る水疱性の発疹、咽頭炎が主な症状。
通常は乳幼児が感染しますが、今年は大人にも感染しています。
治療法は解熱剤などの対症療法のみで、あとは自分の免疫力で退治しなければなりません。
感染経路は咳・くしゃみなどの飛沫感染。

お孫さんと同居中の女性は、友人一家が孫から感染したヘルパンギーナで大変ということで、予備に免疫力を高める風邪薬を購入しました。
購入した風邪薬は薬局製剤の「感冒剤3号A」で、3分の1が生薬の桔梗(ききょう)甘草(かんぞう)で構成されているため、通常の風邪薬より免疫力を高める働きが強くなります。

桔梗はキキョウ科キキョウの根。
文献によると桔梗の成分であるサポニンとイヌリンに脾マクロファージの貪食能亢進作用を高める働きが報告されています。in vitroの実験(久保道徳、長尾孝治、松田秀秋、他:生薬誌、40:367、1986)

マクロファージは免疫細胞のひとつで、この作用が高まると、風邪のウイルスを排除します。

2014年07月28日

地黄(じおう)の赤血球変形能亢進作用

P1030477.JPG
冷え性の人は、真夏だろうが関係なく冷えます。

冷えのご相談の女性。
経絡測定で方剤を探すと・・・
冷え性の定番、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は×
胃腸も弱いということで六君子湯(りっくんしとう)をチェックするも×
からだの芯まで温める真武湯(しんぶとう)も×
八味丸(はちみがん)も×・・・・
漢方方剤はほとんど×でした。
そこで生薬単独で調べると、いくつか合うものが見つかりました。
その中のひとつ、地黄(じおう)について。

地黄はゴマノハグサ科カイケイジオウの根。
文献によると
「熟地黄50%エタノール抽出エキスにラットの赤血球変形能亢進作用が報告されている。(松田秀秋、浅野年紀、久保道徳:和漢医薬誌、12:250、1995.)(久保道徳、浅野年紀、松田秀秋、他:薬誌、116:158、1996)」

指先や足先が冷えるということは、指先・足先まで血液が循環しにくいということです。
指先・足先は髪の毛より細い毛細血管がはり巡る場所。
赤血球が変形自在になれば、細い毛細血管も循環することができ、手足が温かくなります。
物理的に温めることも大切ですが、同時に血液の質を改善することも大切。

2014年07月25日

桂皮(けいひ)の体温上昇(軽度)抑制作用

P1030475.JPG
桂皮は温める作用の生薬ですが、体温上昇を抑制する働きが報告されています。

今日は朝から激しい暑さですね。
買い物をして戻った時に、クラクラしたので経絡測定で調べると・・・。
体を冷やす白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)は合いません。
五苓散(ごれいさん)も黄連解毒湯(おうれんげどくとう)のような熱をさます方剤もだめ。
冗談で苓桂朮甘湯(りょうけいじゅっかんとう)を検証したら、合格!
苓桂朮甘湯は温める働きの方剤です。
早速飲んでみると、クラクラ感がとれました。

文献によると苓桂朮甘湯を構成する桂皮には以下のような体温上昇抑制作用が報告されています。
「水エキスは2g/kgで発熱性のリポポリサッカライドによるウサギの体温上昇を軽度抑制した。(野口衛:生薬誌、21:17、1967)」

そのようなわけで、体温上昇がほどよく抑制されたのかもしれません。

健康番組で数日前に検証していましたが、怖い話も体温が下がっていました。

怖い話が苦手な方は、漢方方剤で涼しくお過ごしください。

2014年07月24日

漢方方剤を代謝できる体作り

P1030473.JPG
消耗が激しいと、体に合う漢方方剤が見つかりません。

漢方方剤をご希望で、経絡測定で探すのですが、ひとつも見つからない人もいます。
そのような場合は、漢方が合う体作りから始めます。
いくつかのサプリメントを経絡測定でチェックすると、けっこう見つかります。
それで1回目は、サプリメントによる体作りをします。
そして1か月後に再びチェックすると、やっと体に合う漢方方剤が見つかります。
その理由は・・・
実は漢方方剤はプロドラッグといって、体内で加水分解などの代謝を受けて、はじめて薬効が出ます。
方剤のみではまったく効きません。
代謝できるかできないかには、大きな個人差があるのです。
つまり、漢方方剤が効くか効かないかは、飲む人の身体次第。

上の写真は、サプリメントの一つ、田七人参。
収穫までに3~7年かかり、収穫後の土地は10年作物が育たないほど、地中の栄養を吸収するといわれています。


2014年07月23日

川芎(せんきゅう)の血管拡張作用

P1030470.JPG
抑肝散(よくかんさん)を構成する川芎のおはなし。

40代の女性Eさん。
とても几帳面で、すべてをパーフェクトにこなす人。
ある役職を引き受け、がんばっていたらめまい・頭痛・疲労感が強まり、ついに起き上がることができなくなりました。
「今日やっとおきれたんです。」と、Eさん。
かなりの消耗ですね。
抑肝散の微量漢方と元気玉(げんきだま)というサプリメントでケアすることになりました。
パーフェクトにこなすことは決して欠点ではなく、むしろ優れた能力ですが、かなり神経を消耗するので、心身のケアが必要です。
心身に負担なく能力を発揮できるよう、微量漢方とサプリで調整しましょう。

抑肝散を構成する川芎は血管拡張・循環促進に効きます。

文献によると
「70%メタノールエキスは0,1~1mg/mLでマウスの血管平滑筋の自発性収縮やCa²⁺によるspike振幅を用量依存的に抑制することにより血管拡張を生じる。(木村郁子、他:和漢医薬誌、2:118、1985)」

ここでも0,1~1mg/mLという希釈が記載されています。

2014年07月22日

甘草(かんぞう)の腸管自動運動抑制作用

P1030464.JPG
六君子湯(りっくんしとう)の甘草のおはなし。

60代の女性。
食前にげっぷが出る。
のど枯れがあり、のどが腫れて抗生剤を飲んでいるが改善しない。
そのようなわけでご相談があり、逆流性食道炎では?ということで、六君子湯の微量漢方でケアすることになりました。
2か月後の今日、六君子湯の微量漢方を飲んでいると良好ということで、しばらく飲むことに。
念のため、甘い物お好きですか?と訊ねると、
「大好きなんです・・・。」
甘いものは胃液の分泌を増やすので、控えるように説明しました。

この六君子湯を構成する甘草は文献によると
「10μ/mLの最終濃度で腸管の自動運動を抑制し、アセチルコリン、塩化バリウムによる腸管収縮も抑制している。(渡辺和夫:代謝、10(5月臨時増刊号):164、1973」

微量で効きました。

2014年07月19日

桂皮(けいひ)の血小板凝集抑制作用

P1030456.JPG
炙甘草湯(しゃかんぞうとう)を構成する桂皮のおはなし

今日は休業日ですが、用事があって店にいました。
すると、「ちょっといいですか?」と常連の人。
仕事が忙しくて、疲れて疲れて。
心臓が悪くて入院した後の定期検査では「問題なし」

経絡測定をすると、やはり心房経・心経は問題なし。
でも脾経で実証が出ました。
ここから方剤を選んでみると、牛黄(ごおう)と炙甘草湯(しゃかんぞうとう)で反応がありました。
夏のお疲れですね。

炙甘草湯を構成する桂皮には血小板凝集抑制作用があるので、心臓が気になる人は特におすすめです。

文献によると
「Cinnamaldehydeが血小板凝集抑制作用を示すことが明らかにされている。500~1000μMのcinnamaldehydeは、2μMのADPあるいは0,5μg/mLのコラーゲンによるヒト血小板凝集を抑制する。(平山愛山、田村泰:代謝、臨時増刊「和漢薬」、29:228、1992)

ここでもcinnnamaldehydeの500~1000μMというように、微量の検証が出ています。

2014年07月18日

山茱萸(さんしゅゆ)の抗コリン作用

P1030449.JPG
ホットフラッシュは当店の得意分野です。

原因不明で突然顔が火照り、上半身から汗が噴き出して辛い思いをするホットフラッシュ・・・。
私自身、更年期でしばらくの間悩まされました。
人と話している最中に顔が火照りだすと、恥ずかしいのと辛いのとで、逃げ出したくなります。
それでたどり着いた方法が、抗コリン作用を利用して汗の分泌を抑制する方法です。
体温調節程度の汗は抑制しませんので、大丈夫。
自分で人体実験すると、確かにホットフラッシュは抑制されます。
しかし、同時にドライアイやドライマウスが。
そこで微量漢方で試してみると、これがすごい!
汗は抑制されますが、ドライマウス・ドライアイは発症しません。
そのような方法で、お客様に大好評です。

抗コリン作用の生薬はたくさんありますが、経絡測定でひとりひとりに合う生薬を選びます。
今回はその中のひとつ、山茱萸について。

山茱萸はミズキ科サンシュユの果実。
文献によると、
「温浸液はモルモット小腸を用いて抗ヒスタミン、抗アセチルコリン作用がみられた。(加藤達夫:日薬理誌、53:13、1957)」

まわりの人が汗だくでも、私一人涼しげな表情なので、不思議がられています。

2014年07月17日

釣藤鉤(ちょうとうこう)の鎮静作用

P1030436.JPG
精神的ショックを受けたら、なるべく早く漢方方剤でケアしましょう。

「もう大丈夫なんですけど」と、一見冷静な人。
少し前にトラブルがありました。
経絡測定をしてみると、経絡的には乱れあり。
自分では自覚できない乱れが、経絡測定では出てきます。
そしてそのままにしておくと、胃腸や動悸、アレルギーなどの症状につながります。
漢方方剤を選んでみると、「抑肝散(よくかんさん)」でした。
これは体に栄養を与え、脳の興奮を鎮め、自律神経を調整する方剤です。

抑肝散を構成する釣藤鉤(ちょうとうこう)には鎮静作用があります。
釣藤鉤はアカネ科カギカズラの茎枝。
文献によると、ヒルスチン、ヒルステインに鎮静作用があります。
(尾崎幸紘:日薬理誌、94:17、1989)

経絡の滞りをケアすることで、体調の悪化を防ぐことができます。

2014年07月16日

黄芩(おうごん)の抗アレルギー作用

P1030435.JPG
台風通過時から体調を崩している人が続きました。

今日は歯茎の炎症が酷くなった人が3人続きました。
先週は低気圧、今週は猛暑ですから体調崩しやすいですよね・・・。
同様に、台風のときに皮膚の炎症が悪化するという人も来ました。
経絡測定をすると、心包経が虚証。
心包経で漢方方剤の反応を見ると、
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)・・・やや反応するが、あと一歩。
梔子柏皮湯(ししはくひとう)・・・これもやや反応するが物足りない。
牛黄(ごおう)・・・良い反応
となりました。
その後もいろいろ調べましたが、なぜか方剤の反応が鈍い。
そこで、単独の生薬で調べることにしました。
すると、黄連(おうれん)黄芩(おうごん)で良い反応が!

黄芩はシソ科コガネバナの根。
抗アレルギーの有効成分はbaicalin,baicalein。

文献によると
「baicalinはアルブミン感作によるアナフィラキシー型とIgE感作によるアトピー型の両アレルギーを抑制することから、従来の抗アレルギー薬とは作用点を異にすることが示唆されている。(江田昭英:日本薬学会第100年回講演要旨集、p.292,1980)」

この皮膚炎の方は、ホットフラッシュもありましたが4回通ってくださったので、すっかりよくなりました。
もちろん、微量漢方で改善しました。

2014年07月15日

黄連(おうれん)のコリンエステラーゼ抑制作用

P1030434.JPG
急に猛暑になったので、自律神経が乱れやすくなります。

めまいを発症した人。
脳外科・耳鼻科で検査しても異常がありません。
そこで経絡測定をしてみると・・・・・。
心包経・小腸経で実証が出ました。
耳鳴りもあるということで、小腸経の滞りが関連しています。
このように病院の検査でわからないことが、経絡測定ではっきりわかるケースが多いです。
滞りのある経絡で漢方方剤の反応を調べると・・・。
抑肝散(よくかんさん)はハズレ。
甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)もハズレ。
炙甘草湯(しゃかんぞうとう)もハズレ。
もしかしたら・・・
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)で見事反応あり!

文献によると、黄連(おうれん)には自律神経を調節して血流を改善する働きがあります。
とくにめまいは脳の血流を改善することが大切ですね。

「(オウレンの)ベルベリンはウサギ脳およびカエル腹直筋由来のコリンエステラーゼを10⁻⁷g/mLの濃度で抑制作用を示し、カエルの腹直筋による収縮を著明に増強する。」(漢方薬理学  高木敬次郎監修 木村正康編集
南山堂 1997)

ここでも10⁻⁷g/mLという微量の数字が出てきます。

2014年07月14日

麻黄(まおう)の抗炎症薬との相関作用

P1030431.JPG
急な猛暑で夏風邪になる人が増えています。

急に暑くなりましたね。
今日は近所の人(女性)がお昼にやってきました。
土曜日にお友達とビール5杯を飲み、帰宅してから体調が悪い。
吐き気とお腹がゆるいのと、頭痛・・・飲み過ぎかしら・・・。
そこで経絡測定で茵蔯五苓散(いんちんこれいさん)、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)をチェックしたらハズレ。
胃腸の加味帰脾湯(かみきひとう)や安中散(あんちゅうさん)、藿香正気散(かっこうしょうきさん)もハズレ。
そこで念のため麻黄湯(まおうとう)を調べると、大当たり!
夏風邪ですね。
お仕事休めないので、栄養剤的に田七人参(でんしちにんじん)も使うことにしました。
夏でも冬でも、大きな気温変化は傷寒になりますから、風邪に気をつけてくださいね。

文献によると麻黄(まおう)には抗炎症薬と強い相関を示す3α-hydroxysteroiddehydrogenase阻害活性
(100μg/mL)を示しました。(川筋透、横田洋一、斉藤春夫:富山薬事研究所年報、16:68、1989)

ここでも100μg/mLという微量の単位が記載されています。
麻黄は近年輸入が困難になっているので、微量で使うことが普及すればいいのですが。

2014年07月11日

人参(にんじん)の赤血球およびヘモグロビン量の増加

P1030430.JPG
毎年夏に体調悪化する人のはなし。

台風一過で、今日は暑い1日でしたね。
Cさんは暑くなると元気がなくなり、ふらふらになります。
もともと冷たい物が苦手で、飲み物は真夏でもホット。
暑がりだけどホットを選び、冷たい物だとお腹をこわしてしまいます。
お客様に出す飲み物の温度は、難しいですね。
真夏だからといって、皆が冷たい物を欲しがるわけではありません。
それで、今は室温のミネラルウォーターを出しています。
さて上記の人は、大建中湯(だいけんちゅうとう)で元気になります。
発汗によって体内の鉄も流出しますから、貧血の可能性大。

文献によると、大建中湯を構成する人参には赤血球およびヘモグロビン量を増加させる働きがあります。
(Petkov W:Arzneim-Forsch 9:305,1959;11:288,418,1961;13:1078,1963)

2014年07月10日

牛黄(ごおう)の脳に対する作用

P1030427.JPG
古くから牛黄は脳卒中の予後に用いられていました。

数か月前に車を追突されて、頭がぼーっとする人。
経絡測定で調べると・・・。
交通事故のファーストチョイス、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)は反応なし。
炙甘草湯(しゃかんぞうとう)も反応なし。
ぼーっとするということで、苓桂朮甘湯(りょうけいじゅっかんとう)を調べても反応なし。
夏風邪かな?と、藿香正気散(かっこうしょうきさん)を調べたが、これもだめ。
そこでキングの牛黄を調べると・・・見事な反応でした。
高価ですが、健康には代えられません。
もともと牛黄は脳神経系統に使われている生薬です。

文献によると
ラット脳スライスにxanthine-xanthine oxidaseを添加した浮腫に対して3×10⁻⁴g/mLで約50%の抑制作用を示す。牛黄は抗活性酸素作用に起因する脳虚血障害改善作用を有することが示唆されている。(森下信一、庄司政満、小國泰弘、他:日薬理誌、98:435、1991)

それにしても、3×10⁻⁴など、生薬の研究ではやたら希釈したものが使われています。
最近調べてみたら、29の文献で希釈による薬効の報告がなされていました。
だから微量で効くのね!とあらためて納得。

2014年07月09日

台風と体

P1030427.JPG
昨日台風と体に関することをお話したら、「数日前からの体調不良の原因がわかり、安心した」という人がけっこういました。

台風は規模が大きい低気圧ですから、エコノミークラス症候群や高山病と同じ症状が出ます。
ある人は、月曜日に結膜下出血になったと心配していましたが、台風が原因とわかり安心。
ただほったらかさないほうがいいので、台風対策に牛黄(ごおう)とカフェインの微量漢方を使うことにしました。
牛黄は高用量では血圧を下げますが、微量だと血栓予防になります。
高用量(1日5g)で血圧を20下げるという文献がありますが、高価すぎる血圧降下剤ですね!
とりあえず低気圧による血栓予防のために、微量で牛黄を使用することをおすすめします。

牛黄に関する文献によると、in vitroにおいて100μg/mLの濃度以上で抗トロンビン作用、線溶活性化作用などの血栓形成の抑制につながる作用が認められる。(久保道徳、松田秀秋、有地滋:生薬誌、38、59:1984)

2014年07月08日

台風とカフェイン

P1030421.JPG
数十年に1度の強大な台風が発生しています。

沖縄では人口の3分の1に避難勧告が出ているとのこと、被害が少ないことを祈るばかりです。
距離的には離れていますが、こちらにもじわりじわりと来ています。
今日は晴天ですが・・・。
でも、昨日とあきらかに体感が違います。(私が!)
指関節が浮腫んだり、あたまがボ~っとしたり。
高山病のような反応です。
経絡測定をしてみると、心経が虚証。
つまり、循環が衰えています。
そこで経絡測定で反応を調べると、カフェインと五苓散(ごれいさん)で強い反応が見られました。
さっそく飲んでみると・・・あら、スッキリ!
憑き物が落ちたように、体が軽くなりました。
カフェインには交感神経を興奮させて循環をよくする働きがあります。
一方、気管支平滑筋は弛緩させるので、喘息気味の人にもおすすめ。
脳の血管を収縮するので、頭痛の予防にもおすすめです。
台風が過ぎるまで、カフェインと五苓散の処方でがんばりましょうね。

2014年07月07日

桔梗(ききょう)の去痰作用

P1030419.JPG
夏風邪、流行ってますね。

夏風邪で咽喉痛の人が増加しています。
風邪はウイルス性ですから、インフルエンザを除いて治療薬はありません。
対症療法的に解熱鎮痛剤、消炎剤、咳止め、うがい薬が出る程度。
残念ながらウイルスは自分の免疫力で排除するのみ、西洋の薬では対応できません。
しかしこのようなときこそ、自然治癒力を高める漢方方剤がおすすめです。
経絡測定で一番反応が出るのが、藿香正気散(かっこうしょうきさん)。
藿香正気散を構成する桔梗は、痰の切れをよくしてのどをらくにします。

桔梗はキキョウ科キキョウの根。
成分はサポニンのPlatycodon,inulinなど。

静脈内に投与したEvan blueを指標にして気道への粘液の分泌に対する桔梗サポニンの作用が検討された。サポニンは胃内に直接投与した場合には何の作用もなく、口腔内に少量ずつ何度も投与すると気道粘液の分泌が高まり痰の排泄を容易にするという結果が得られた。(高木敬次郎、李殷芳:薬誌、92:951、1972、92:961、1972;92:969、1972;93:1188、1973)

ということは、桔梗を含有するうがいや飴の有効性もあるということですね。
私も予防に桔梗でうがいをしようと思います。

2014年07月04日

山薬(さんやく)の血糖降下作用

P1030417.JPG
八味地黄丸(はちみじおうがん)を構成する山薬のお話し。

現在日本では糖尿病の患者は890万人、予備軍を入れると2250万人といわれています。
脳梗塞、心筋梗塞、そして足が壊死するなど、大変深刻な疾患です。
また最近、重篤な低血糖による大事故も続いています。
ほとんどの人は初期症状で対応できるので、問題ありませんが。
低血糖にはブドウ糖が必要で、外出先で初期症状の冷や汗や動悸、手の震えなどを感じたら、自販機のコーラ(ゼロではないもの)やファンタを飲んでください。

うちの店でも糖尿病のご相談が増えています。
ご相談者は、現在糖尿病治療中だったり、経過観察中の方。
ストレスも糖尿病を悪化させます。
以前糖尿が悪化した方が、職場が変わったらストレスがなくなり完治した例がありました。

糖尿病の人の経絡測定では、八味地黄丸で反応する傾向があります。
八味地黄丸を構成する生薬の一つに山薬(さんやく)があります。
山薬はヤマイモ科ナガイモの根茎。
成分はallantoin,多糖類dioscoranABCDEF,anemaranC,arboransA,Bなど。

八味丸を高蔗糖食とともに2か月間ラットに経口投与すると、血糖を上昇させず、血清トリグリセライド、過酸化脂質、インスリンレベルの上昇を阻害する。(Kimura Y,Okuda H and Arichi S:Planta Med 53:128,1987)

dioscoranC,anemaran C,arboransA,Bはアロキサン糖尿病マウスの血糖を下降する。(Hikino H、Konno C、Takahashi M、et al:Planta Med 52:168,1986)

2014年07月03日

人参(にんじん)の神経系に対する作用

P1030412.JPG
脳梗塞後に便秘になった人のおはなし。

60代の女性。
脳梗塞を発症してから便秘になりました。
後遺症は他人にはわかりませんが、本人は発症前のように口が回らなくなったそうです。
はじめ調胃承気湯(ちょういじょうきとう)という穏やかな下剤を試しましたが、効果なし。
そこで、大建中湯(だいけんちゅうとう)をブレンドしたら、とても調子がよくなりました。

脳梗塞後に便秘する人はけっこういます。
大脳に刺激がうまく伝わらないからです。
しかし大建中湯の人参には、大脳皮質に対する働きがあります。
人参はウコギ科オタネニンジンの根。
成分はサポニン配糖体です。

含水エタノールエキスはヒト・ラットを用いた実験で大脳皮質を刺激することによりコリン作動性に働き、血圧下降、呼吸促進、インスリン作用の増強、赤血球およびヘモグロビン量の増加、消化管運動の亢進など神経の反射機構に効果を認めている。(中西幸三、田原実、金子仁、他:臨床と研究、57(9):323、1980;59(11):147、1982;田村泰、平山愛山、山本恭平:薬用人参‘89(山村雄一、熊谷朗、監)、p.108,共立出版、東京、1989)

2014年07月02日

黄連(おうれん)の血圧下降作用

P1030410.JPG
病院の薬との併用で効果が出ています。

Bさん(男性)は病院で降圧剤が処方されていますが、なかなか血圧が下がりません。
原因は・・・飲酒とストレスです。
仕事をしている人は、ストレス環境から逃れることは不可能。
気にしないように、ストレスに対する感受性を弱めるしかありません。
経絡測定は、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)に反応しました。
この方剤は、脳の興奮を鎮めていらいらやおこりっぽいなど自律神経の失調を調え、ストレスに対する感受性を弱めます。
1か月併用したら、血圧が正常になりました。

黄連解毒湯を構成する黄連には血圧降下剤の作用を助ける働きがあります。
黄連はキンポウゲ科セリバオウレンの根茎。
主成分はベルベリンです。

ベルベリンの血管拡張作用について、血管内皮細胞の関与とCa²⁺動態の重要性が確認されている。(Chiou W F,Yen M H and Chen C F :Eur J Pharmacol 204:35,1991.

2014年07月01日

白朮(びゃくじゅつ)の利水作用

P1030408.JPG
白朮の利水作用は、ミラクルです。

利水作用は利尿作用と異なり、体内の過剰な水分を不足しているところに運ぶ、水の巡りを改善する作用があります。
Aさんはアキレス腱を切ってから、水の巡りが悪くなり、浮腫みやすくなったそうです。
経絡測定で選んでみると、帰脾湯(きひとう)に反応あり。
ただ外傷が原因のため巡りを改善するには自助努力も必要で、ちょっと同じ姿勢が続くと、すぐに滞ってしまいます。
さて、Aさんの選んだ帰脾湯の白朮について。
白朮はキク科オケラの根茎。
成分はセスキテルペノイドとしてatractylone,などなど多数あり。

白朮は漢方医学的に利水作用の薬物とされ、そのため利尿作用の実験系で検討された例が多い。
白朮エキスを水負荷したラットに経口的に投与しても排尿量に影響しないという報告がある。(荻原丈寿、原田正敏:生薬誌、17:6、1963.)

尿量に影響しないところから、利尿ではなく利水であることが考えられます。